確定申告（医療控除）

確定申告の準備は進んでいますか？

今回は医療控除についてです。

 

医療控除

従来の医療費控除は適用下限額

（１０万円又は総所得金額の

５％相当額のいずれか低い金額）があり、

多くの人は年間１０万円を超えないと

医療費控除の適用はありませんでした。

 

今年は医療費が少なかったので

医療費控除の適用はないと思っている方、

医療費の領収証を捨てる前にもう１度、

領収証を見直してみましょう。もしかしたら、

従来からある医療費控除の適用はなくても、

平成２９年から新たに始まった

「セルフメディケーション税制」の

適用を受けられるかもしれません。

 

「セルフメディケーション税制」とは、

健康診断等の「一定の取組」を行っている者が

特定一般用医薬品等（スイッチＯＣＴ医薬品）を

購入した際に購入費の合計額から１万２千円を

差引いた金額（最高８万８千円）を所得控除する

というものです。

 

ドラッグストア等で購入した医薬品の

領収証をよく見てみましょう。

似たような効用のある医薬品であっても、

セルフメディケーション税制の対象

（スイッチOTC医薬品）であることが

明示されている医薬品と明示されていない

医薬品があります。セルフメディケーション税制の

対象（スイッチOTC医薬品）であることが

明示されている医薬品のみが控除の対象となります。

 

次に、従来からある一般の医療費控除

について説明します。従来からある医療費控除では、

医師による診療又は治療のほか、治療又は

療養に必要な医薬品の購入

（病気の予防や健康増進のための医薬品を除く）が

控除の対象となります。

 

その他、医療費控除の対象となるものの

一例として、下記のようなものがあります。

・あん摩マッサージ指圧師、はり師、

　きゅう師、柔道整復師による施術の対価

・保健師、看護師、准看護師等による

　療養上の世話の対価

・通院費、医師等の送迎費

　（自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は対象外）

・入院の際の部屋代や食事代の費用、

　医療用器具等の購入代やその賃借料

（本人や家族の都合で個室に入院した場合の差額ベッド代は対象外）

 

また、生命保険等で補填される入院給付金

があれば、これを差し引いた額が対象となります。

・介護保険制度の下で提供された

　一定の施設・居宅サービスの自己負担額

・義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用

なお、従来の医療費控除とセルフメディケーション税制は

選択適用であり、一旦どちらかを選択して

確定申告してしまうと、後から変更することは出来ません。

確定申告の際は、どちらが得かしっかりと

シミュレーションすることが必要です。

 

医療費控除で税金が戻ってくるのは

嬉しいことですが、最も理想的な生活スタイルは

医療費控除を使うことがないくらい健康的な

生活を送れることが最も理想です。今の時期は、

年末年始に暴飲暴食をしてしまったという方も

多いことかと思います。今年も一年、健康的な

生活を送れるように心掛けましょう。

 

FP Avenue所属

ファイナンシャル・プランナー

木元広之

http://office-kmt.jp/