一般社団法人埼玉生活支援協会

人生100年時代のライフプラン講座・第6回

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人生100年時代のライフプラン講座・第6回

人生100年時代のライフプラン講座・第6回

2025/03/13

人生100年時代シリーズ(ライフプラン講座)

 

ライフプランにおける住宅資産の活用

 

人生100年時代、老後資金の確保は重要な課題です。

特に自宅(不動産)は、家計資産の中で大きな割合を占めているにも関わらず、資産としての活用が見落とされがちです。高齢期に施設入居の費用や生活費が不足する場合、自宅不動産を活用すれば必要な資金を調達できるかもしれません。自宅に住み続けながら資金調達が可能な方法もあります。

高齢期の住まいや将来の相続などライフプランを吟味した上で、それぞれに合った住宅資産の活用方法を見つけてください。

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持ち家のある人が選べる「不動産活用術」の例

 

「持ち家は資産」と言われますが、資産として活用するとはどういうことでしょうか?

 

人生100年時代、持ち家を活用できるか否かで、老後の生活は大きく変わるかもしれません。

売却・賃貸が2大活用法です。リバースモーゲージやリースバックといったある意味「劇薬」も、使い方次第では家計の救世主となる可能性があります。しかし、不動産を安易に動かして間違いを起こせば将来の生活の禍根となります。

ここでは、ファイナンシャルゴールを確実に達成するための不動産活用の方法を徹底解説します。

 

1. ライフプランとキャッシュフロー分析が最優先

どんな資産活用をするにせよ、ゴールを明確にすることが先決です。まず今後のライフプランを作成し、キャッシュフロー表によって収支と資産残高を分析・診断します。

「何歳までに、いくら必要か?」を明確にする

  現時点での収支バランスと、将来の収支予測を把握する

不動産を活用しない場合のシミュレーションをまず作る

まず、何もせずに現状維持した場合に、資産がいつ底をつくのかを試算します。そうすることで「不動産をどう活かせばいいか?」が見えてきます。

 

2. まず検討すべき「王道」の不動産活用術

リスクの少ない順に、不動産を活用する方法を整理します。

 

(1)住み替え(ダウンサイジング)

向いている人:老後の住居費・管理費を抑えたい人

・広すぎる家を売却し、駅近・バリアフリーのコンパクトな住まいに移る

・売却代金と新しい住まいの購入代金の差額を老後資金に回せる

・固定資産税・光熱費などのランニングコストを削減できる

 

▶ 公的制度の候補例

・住宅ローン減税(控除)(一定の要件を満たす住宅を購入する場合)

・固定資産税の軽減措置(小規模住宅用地の優遇)

・高齢者向け住み替え助成制度(一部自治体で実施)

 

▶ ポイント

売却のタイミングが重要。市場価格が高いうちに売ることが鉄則。

 

(2)自宅を賃貸に出す(住み替え+賃貸)

向いている人:自宅を手放さずに収益を得たい人

・住み替えをして、新しい住まいを確保しながら、元の自宅を賃貸に出す

・月々の家賃収入を得ながら、資産価値を維持する

・将来的にまた戻る選択肢を残せる

 

▶ 公的制度の候補例

・住宅セーフティネット制度(自治体の空き家活用支援)

・住宅確保要配慮者向け賃貸住宅改修事業(国交省)(賃貸向け改修費補助)

 

▶ ポイント

賃貸ニーズがあるエリアかどうかがカギ。管理会社を活用すれば手間はかからない。

 

(3)空き部屋を貸し出す(シェアリング)

向いている人:一部屋を有効活用したい人

・子どもが独立して余った部屋を貸し出す

・短期賃貸・シェアハウス・民泊(エリアによる)で収益化

 

▶ 公的制度の候補例

・国の住宅確保要配慮者向け支援制度(賃貸向け助成)

・空き家活用助成金(自治体による補助)

 

▶ ポイント

居住スペースを共有するため、精神的負担を考慮する必要がある。

 

3. リバースモーゲージやリースバックはどんな時に検討するのか? 

ライフプランを作成しキャッシュフロー分析を行った結果、どうしても「資産が不足する」と判断される場合、最終手段としてリバースモーゲージやリースバックの利用を検討することになります。ただし、リスクを伴うことをしっかり認識しておいてください。

 

(1)リバースモーゲージ:自宅を担保に老後資金を借りる

向いている人:自宅を手放さず、一定額の資金を確保したい人

 

▶メリット

○ 住み続けながら、まとまった資金を得られる

○ 返済は原則「死亡時」に一括(毎月の負担なし)

▶デメリット

長生きすると、借入可能額が減り、老後の資金計画が狂うリスクがある

地域・物件によっては利用できない(マンションは対象外のことが多い)

 

▶ 公的制度の候補例

・生活福祉資金貸付制度(社会福祉協議会)(低所得者向けのリバースモーゲージ型貸付)

・住宅金融支援機構のリバースモーゲージ型住宅ローン(特定金融機関で取り扱い)

 

▶ ポイント

・自宅の評価額が高く、将来にわたって資産価値が維持できる場合に向いている

・長生きリスクを考慮し、余裕のある資金計画が必須

 

(2)リースバック:自宅を売却した後、買主と賃貸契約を結んで住み続ける

向いている人:まとまった資金がすぐに必要なだが、自宅に住み続けたい人

 

▶ メリット

○ 売却した資金を得ながら、そのまま住み続けられる

○ 住宅ローンの残債があっても、売却で完済できる可能性

▶ デメリット

売却価格が相場より低くなることが多い

賃料(家賃)が相場より高めに設定されることも少なくない

契約更新があるため、長期間住み続けられる保証はない

 

▶ 公的制度の候補例(立ち退きを迫られた場合)

・高齢者向け住まい確保支援事業(自治体による補助)

・住宅確保要配慮者向け公的賃貸住宅制度(URや自治体運営の住宅を利用可能)

 

▶ ポイント

・「将来的に買い戻す」オプションをつけられる場合もある

・家賃を払い続けられるか、キャッシュフロー計画が必要

 

4. リバースモーゲージやリースバックが利用できる(利用に適した)「条件」と「事前準備」

リバースモーゲージやリースバックを利用する場合、適用条件を満たしているか事前に確認しておくことが必要です。

 

▶ 対象となる不動産

・リバースモーゲージ → 「戸建てが基本」

・リースバック → 「売却価格や賃貸価格が適正か」

 

▶ 望む結果を得られるケース

・長生きリスクを計算し、資金が枯渇しない見通しが立てられる

・売却しても、その後の住居コストが無理なく支払える

・施設入居などで自宅に住まなくなった時の対応も考えておく

 

▶ 事前準備

・キャッシュフロー表の作成 → 10年後・20年後の資金状況を見える化する

・不動産評価のチェック → どれだけの資金を確保できるか?

・家族との話し合い → 相続にどう影響するか?

 

5. まとめ:劇薬も使い方次第で生活の改善につながる

「不動産を活用する」と言っても、王道の方法から、劇薬を使う方法までさまざまあります。最も大切なのは、ライフプランとキャッシュフロー分析に基づいて戦略を立てることです。

まずは王道の方法(住み替え・賃貸)を検討する

資金不足が見込まれるが、どうしても自宅に住み続けたいなら、劇薬(リバースモーゲージ、リースバック)の利用を検討

劇薬を使う場合は、長期のシミュレーションと慎重な準備が不可欠

利用可能な公的制度を活用し、リスクを抑える

 

正しい知識と計画があれば、リバースモーゲージもリースバックも、生活を守る有効な手段になります。

自宅をどう活用すれば、安心した老後を送れるのか? 答えはひとり一人違います。色々な選択肢を提示しながら、最適な対策を一緒に考えていくのが私たちFPの役割です。

住宅資産の活用や資産の組み換えでお悩みのある方は、FPサロンさいたま新都心のFPにご相談ください。

 

<執筆者> 松岡佳也(まつおか・よしや)

ファイナンシャル・プランナー

約20年前、銀行で投資信託を購入して投資デビュー。

以来、資産の上下で一喜一憂も継続中。

若者の人生に寄り添いたいと日々奮闘している。

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